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軽い気持ちで買った MacBook がかわいい - MacBook 12”(2016)

  • Apple
  • ハードウェア

当たり前のように 1 年も前の話をするこのサイトだけど、去年の正月に買った MacBook 12"(2016)について簡単に書いておく。

適当なサブマシン → 第二のメインマシン

なんでも 1 台の MacBook Pro でやる生活から iMac 5K 中心の生活にシフト(→ 2016.5.23)してしばらく経ったある日、ある考えが浮かんだ。

  • 「MacBook Pro をカバンに入れると重い!」
  • 「大きな処理は iMac でやればいいのだから、取り回しの良さだけ考えてサブマシンを選べば幸せになれるのではないか...?」
  • 「12 インチ MacBook、しかも最低スペックのもので十分だ。」
  • 「ちょうど Apple Store の初売りが控えているからこの機会に...」

そんな軽い気持ちで買った 12 インチの MacBook だけど、思いのほか気に入ってしまった、というか現行 Apple 製品の中で一番かわいい...!

12 インチがちょうどいい

iMac の 27 インチの広大な作業領域に慣れてしまうともう戻れない...かと思いきや、12 インチでも作業が捗る。

このサイトが中央揃えなのもそうだけど、自分は作業の対象物が画面の中心にないと落ち着かない人間なのだ。結局あれだけ広い作業領域があってもほどほどのサイズのウインドウを中央に配置して使っている。ほかのウインドウが目障りなので最前面以外のウインドウを暗くするアプリケーションまで入れているし...

そもそも、初代 iBook の 800 × 600 というただでさえ狭いスクリーンで(OS 9 よりも)UI 部品が大きい OS X を使っていた経験があるからほとんど窮屈だなんて感じないし、当時と違ってトラックパッドでどの方向にも慣性付きでするするスクロールできるのだ。十分に快適。16:10 なのもよい。

それでも Xcode は広い方がいいと思っていたけど、Swift になってヘッダファイルと実装ファイルを並べて表示することもなくなり、Storyboard を触っているときぐらいしか困ってない。

15 インチ PC 前提のバッグではポケットの中でくるっと回転させて取り出せる。取り回しの良さと作業の快適さが共存している、絶妙なサイズ感である。

ゴールドがいい

アルミの、特にユニボディになってからの Mac はがっしりした手触りで満足感は高いのだけど、10 年以上ずっっっっっとシルバーでほとんど同じ見た目。何台も買い換えてきたけどさすがに見飽きた。完成度の高いデザインならころころ見た目を変える必要はないという意見には賛同するけど、ここまで同じ風景が目の前にあり続けるなんて、見ると軽く吐き気を覚えるレベルになってしまった...というのは前にも書いた話。

その点今回(2016 だけど)の MacBook は 4 色も選択肢があり、めでたく脱シルバーできた!

選んだのはゴールド。発表当時は「中国人向けカラー」とか言われていたし自分も「そんな派手な色なんて...」と思ったものだけど、使ってみるとむしろ木目のような自然で暖かく目に優しい感じがしてとても気に入っている。そういえば自分は初代 iMac でもタンジェリン(オレンジ)を選んだのだった。

Apple Store 限定でいいから MacBook Pro でもゴールド選べればいいのに...

スピーカーの音がいい

これまで使ったどの Mac、iPhone、iPad よりも好印象な内蔵スピーカー。もちろんサイズが小さくて低音はそんなに出ないけど、丁寧にチューニングされているのか聴いていて嫌な感じがまったくしない。

サイズの近い iPad Pro も評判がいいけど、あれは音の振動が大きく手に伝わるのがちょっと苦手。

どちらにしろ本気で音楽を聴くときは iMac につないだスピーカーがあるし AirPlay 用にも別のスピーカーがあるのだけど、YouTube で色々見て回ったり iTunes Store で気になるものを次々と試聴するにはレスポンスの速い内蔵スピーカーを使いたいので役立っている。

軽いのがいいけど

パームレストの端を片手で掴んで持ち上げられる。カバンに入れても重くない。軽くてすばらしい。

ただし、これは“Mac 比”での話。LG Gram なんて 15 インチで同じぐらいの質量を実現している。使用感を知りたくて知人にお勧めして買わせたけど質感も悪くないし、裏蓋を開けて簡単にメモリを増設していたし、我々 Mac ユーザが薄さや軽さの代償として失ったものってなんだったのだろうと考えてしまった...

LG Gram は HiDPI 前提の解像度ではないのでそのまま比較はできないのだけれども、MacBook だってもう少し軽くできるのではないかという気がしてしまう。極端な薄さよりも軽さが欲しいな...

トラックパッドが使いやすい

2015 から導入された感圧タッチトラックパッド、Magic Trackpad 2 も買ってすでに慣れ親しんでいるけど、“タップでクリック”が苦手で押し込みクリック派な自分にとっては本当に使いやすい。手前以外の部分でも軽い力で押せるようになったからカーソルを動かした中指や人差し指でそのまま押しているし、スライダーのつまみを動かすような短い距離ならドラッグもそれで問題なくできている。

最近は Windows マシンでも、感圧タッチまではいかなくてもクリックボタン一体型のタッチパッドを当たり前のように見かけるようになった。「機種によっては MacBook と同じぐらい快適だよ」みたいな話を耳にしていたので「そうなんだ」と思っていたけど、実際に触ってみると...使い物にならない。

好き嫌いの感情論や精神論ではなく、具体的に問題がいくつかある。前述の LG Gram 15"(2016)や仕事で使っている DELL XPS 13"(2015)でもこんな症状が:

  • 親指キャンセリングが正しく機能せず、一本指で押しているのにメニューが出てしまうことがある
  • 逆に二本指で押しているのにメニューが出ないことがある
  • タッチパッドに乗った指でそのまま押し込もうとする動きだけでカーソルがずれてしまう

Mac ではトラックパッド以外まったく使わない自分ですら Windows マシンでは指が痛くなって仕方がないからマウスやペンタブレットをつなげて使っている。XPS がどんなにフレームレスで筐体のサイズが小型でもその点で台無し。ただ、どれも“タップでクリック”の人には関係ないから彼らは快適に使えているのかもしれない。

物理スイッチを載せられないぐらい筐体が薄くなっても押し込みクリックを実現し、そのチューニングを完璧にやってのけた Apple を個人的には讃えたい。

タッチパネルなし

タッチパネル搭載 Windows マシンに興味があったので XPS ではタッチパネル搭載モデルを選んだのだけど、「タッチパッドが使いにくいから仕方なくディスプレイを触る」場面がほとんどだった。

キーボードをつけた iPad Pro についても思うのだけど、キーボードを押さないように手を持ち上げながら特定の位置にだけ触れるというのは辛い。

ただ、他人の PC はタッチパネルであってほしいと思う。「これどうやるの?」と聞かれたときにその人にどいてもらってマウスやタッチパッドを触るのは面倒で仕方がないので。

あと、YouTube を再生してぼーっと見ていて広告が現れたときに、とっさに閉じるボタンを押せたのは便利に感じた。...iPad でいいよね。

結局、自分自身がそのマシンの前に座ってホームポジションに手を乗せて作業しているときには使いやすいトラックパッドだけが必要なのだ。軽さも犠牲になるし、自分の作業用マシンにタッチパネルは不要という結論。

それと、Windows のタッチパネル対応は後付けだけあってソフトウェア側の対応も不十分に感じる。UI 部品のタッチ反応範囲が狭すぎることが多いし、AppKit よりずっとあとに登場したはずの WPF で作られたアプリケーションですらぎこちないカクカクしたスクロールだったり、スクロールしたつもりがオブジェクトのドラッグ操作扱いになってしまったりしてストレスがたまる。Edge みたいな UWP アプリケーションはスムーズに動いて iOS みたいに気持ちよく使えるけど数が少ないし、何より Windows Store でしか配布できないのが...

Touch Bar なし

MacBook Pro に搭載され始めた Touch Bar にもあまり魅力を感じない。メニューバーが隠れていてもバッテリー残量や時計が見られるのなら便利かもしれないけど、Apple はあくまでも操作するためのインターフェイスだと考えているし。あの部分を見ながら触って操作できてもそんなに嬉しくないような...

想像だけで書いているので買ってみるとまた違うのかもしれないけど。便利に使い続けている人の意見は読んでみたい。

キーボードは嫌いじゃない

2016 なので第一世代バタフライキーボード。これが MacBook Pro だったら文句を言っていたかもしれないけど、「あくまでも軽い用途に使うマシン」「どんなに薄くても iPad のオンスクリーンキーボードよりましでしょう」という低い期待感で臨んだため、そこそこ満足している。自分はキーボードよりもトラックパッドに触れている時間の方が圧倒的に長いし。

2017 に搭載されている第二世代のものは打ちやすい反面音が大きいらしいけど、それはそれで困る。

ちなみに今回は US キーボードにした。デスクトップマシンと違って常に視界に入るのですっきりしていてほしかったのだ。Apple から直接買うしかないので初売り価格がありがたい。

US キーボードの不便な点はちょっとした自作ツールでカバー。left command + space で“英数”キー、right command + space で“かな”キーになるようにしてある。(command 単体だと同時に文字のキーを押してショートカットが作動してしまう事故が多発した。)それでも独立してキーが存在する方が便利なので iMac では JIS 配列の Magic Keyboard を使ってるけれども。

Apple Watch でロック解除

Apple Watch を身につけていればフタを開くだけで使い始められる。

機能としては便利だけど、時計がプクプクと振動してロック解除されるまでやや時間がかかるのが気になる。Windows Hello で顔認証する方が圧倒的に早い。あちらは本当にセキュアなのかどうか疑問だけど。

USB-C、外でもすべてのデータにアクセス

2 台のマシンを使い分ける体制に移行できた理由の一つが、iMac を USB-C の外付け SSD だけで使うようにしたことである。

外出するときにこのディスクを持ち歩くようにすれば、どこにいても Type-C to Type-C ケーブルでつなぐだけでデータにアクセスできるのだ。

さらにこのケーブルでモバイルバッテリーからも充電できるし、電源アダプタにも使える。持ち物がシンプルになって嬉しい。

ケーブル 1 本であれもこれも
USB ポートが 1 つしかないことには慣れてる

USB-A への変換アダプタは一つも持っていない。必要な周辺機器はすべて iMac に繋ぎっぱなしになっているので特に必要を感じないのだ。

USB-C だけを抜き差しして生きていける美しい世界まであと少し。Lightning さえ消えてくれれば...

普段の充電が面倒

USB-C は裏表もなく抜き差ししやすいけど、さすがに充電は MagSafe と比較すると心理的ハードルが高い。

USB-C を無理やりMagSafe っぽく分離するようにするアダプタが売っているのも見かけるけど、後付けでそんな仕組みを作るなんてどう考えても安全だとは思えないのだ。

欲を言えば iPhone よりも MacBook こそ台の上に雑に置くだけで非接触充電できる世界が来てほしい。

Sketch のライセンスが高い

Sketch のライセンスが通らなくて調べてみたら、同じユーザでも別の Mac で使うには拡張ライセンス(Seat)が必要らしい。

[?] How much does a seat cost?

The price of a seat depends on the quantity of seats you are adding, and the time remaining on your license. To get a quote, please enter your license key in the Add Seats Page, and select the number of seats you wish to add. You can review your final price based on your requirements before you proceed to purchase.

2 台分を毎年アップグレードするとなかなかの金額だ。 App Store 時代には 5 台までインストールできたことを考えると厳しく感じてしまう。いいソフトなので支えていきたい気持ちはあるのだけれども...

まとめ

良くも悪くも、これだけ薄いのにこれまでの Mac の操作感そのままなのだ。(自分は Mac ハードウェアに不満はないので「悪くも」の部分はない。)

ソファで足を伸ばしながらのんびり使える Mac として、iMac より触っている時間が長いかもしれない。

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