togo

= ひとりごと to go

zumuya の人による机の上系情報サイト

“ひ to り go と”はこんなサイトだ!

こんにちは、zumuya.com の人です。“ひ to り go と”は「机の上系情報サイト」として筆者の机の上を中心にそこで活躍する道具や出来事を記録しています。

当サイトが始まったのは 2005 年、気づけばもう長いですね。ずっと机の上には常に Mac という大好きな道具がありつつも世の中はずいぶんと変化しました。

2005 年といえばまだ YouTube は Google に買収されていなかったし Twitter も誕生前。

Apple に目を向けると当時の macOS は OS X 10.4 Tiger で、やっと Classic Mac OS から大部分のユーザが移行したぐらい。iPod のおかげで世間の目が少し Apple に向いてきたものの、まだ Mac の CPU は PowerPC でファンたちはそれが最高だと信じていたし、まだ見ぬ携帯電話が利益の大半を占める会社になるなんて、ましてや世界トップレベルの企業になるなんて、自社で Mac の CPU を設計してしまうなんて、ジョブズがあんなに早くいなくなってしまうなんて…どれも当時の感覚からすると信じられないことばかり。

そんな時代を横切りながらこのサイトはどんな価値観で何を残してきたのか、振り返って以下に軽くまとめてみます。

ホームページ文化への憧れ、安心と真心の手作りエンジン 🥕

ちまちま手作り

冒頭の挨拶で 2005 年から始まったと書いたけど、実際にはその数年前から何度も作っては壊しを繰り返している。それぐらい Web 活動には憧れがあった。

人々のコンテンツが魅力的だったのもそうだし、彼らのつながりも Web サイトやそこにある掲示板を通じて行われていた。今となっては信じられないけど「〜の〜さんが新しい Mac を買われたそうです。おめでとうございます」みたいな話をわざわざ個人サイトに HTML 手打ちで書いて FTP でサーバにアップロードしていた文化。

SNS が一般化するまで、人が人として Web 上に存在するということは自分自身のホームページを持つことに直結していた。

前述の通り当サイトをようやく安定して運営しだしたのが 2005 年なのだけど、世間では個人 Web サイトが徐々にブログに置き換わりつつある時代であり翌年には Twitter の登場が控えていたので、やっとのことで参入できた個人 Web サイトの文化はすでに末期だったのだ。ちょうどそのあたりから愛読していた Web サイトがいくつも姿を消していった。

周りの空気の変化に気づきつつ、良くも悪くも自分のペースを失わない当サイトは姿を変えながら運営を続けてきた。Mozilla Composer というツールで HTML ファイルを作成するところから始まり、途中で HTML 手打ち派になり、時には RapidWeaver のブログ機能を使ってみたりと紆余曲折を経て、2012 年から当サイトのエンジン(CMS)は自作になった! ちまちまと自分の手でコードを書いてるよ。

その後もことあるごとにリニューアルを重ねており、世にあるブログサービスに見劣りしない出来だと思っている。

HTML を手打ちしていた昔の人々の想いを背負いながら(大袈裟)当サイトは他人の作ったテンプレートに頼らずやっていくよ 💪

オンラインウェア文化とソフトウェア開発

毎月買ってた Mac 雑誌

Classic Mac OS から Mac を触り始めた自分にとって、個人制作のオンラインウェアを触るのが大好きだった。雑誌の熱のこもった特集を読んだら付属の CD を Mac に差し込んでインストールしたし、HTML の手打ちと各個人の世界観で構築された Web サイトののれんをくぐりながらソフトを拾い集めて新しい世界が Mac に追加されていくあのワクワク感もまた格別。さらには Macの手書き説明書や Woodenships みたいな書き手の愛のこもったフリーウェア紹介サイトもいつも更新を心待ちにしていた。

海外の Web サイトで配布されているオンラインウェアにもお世話になり、思えば日本人にありがちな英語に対する極端な苦手意識を持たずに済んだ1のもこういう体験のおかげかもしれない。

ブログサービスとか App Store とか、仕組みが整備されるたびに体験が統一されて便利になっているけど、各個人の世界観に浸るという意味ではどこに行ってもチェーン店のような味気なさを感じる瞬間がある。

多くのオンラインウェアを触る一方で自分にはプログラミングの知識なんてなかったものの、システムやアプリケーションのリソースを編集するカスタマイズで遊んだのも大切な思い出で、普段触っているソフトウェアの裏側をひたすら覗き、「こんなに画像リソースが多いのか」「こうやって多言語対応してるのか」「こうやって UI 部品を並べているのか2」と知らずのうちに学んだことも多い。

そんな経験の積み重ねがあり、ちょうど当サイトの誕生時期ぐらいから自分でもソフトウェアを作るように。当時はいくつかフリーウェアを配布していて雑誌に掲載してもらったり前述の紹介サイトに記事を書いてもらえたのもいい思い出。くわえてほかの開発者の参考になればとたまに開発情報を書いている。

残念ながら時代の流れとともにアプリケーション開発の主戦場は Web やモバイルに移り、昔のような盛り上がりに欠ける分野になってしまった。それでも自分はデスクトップ環境が大好きだ。最近はほとんど配布していないものの自分専用 App はときどき作るし、まだまだ Mac 開発情報を発信していくよ。

人物紹介

Flurry スクリーンセーバ

コンピュータ界には歴史の影に埋もれながらも大きい影響を残した人々がたくさんいる。微力ながら光を当てたい。

  • macOS に長く同梱されるスクリーンセーバ“Flurry”がもともと個人制作のオンラインウェアだったって知ってた?(→ 2017.12.12
  • NeXTSTEP にいて今日の Apple 製品にも大きい影響を残した Keith Ohlfs というデザイナーがいたんだよ(→ 2018.9.29

などなど、読み物として気軽に読んでくれると嬉しい。

製品への想い

自分にとって iPod といえばこれ

クラムシェル型の iBook、第三世代 iPod、iPod Hi-Fi、12 インチ MacBook まで、世間の評価はどうあれそこに良さを感じたら書き記しておきたい。

最近はブログでも YouTube でも、昔だと雑誌でしか読めなかったレベルの誰にでも参考になるわかりやすい製品レビューを当然のように見かけるようになったけどあえてそこは目指さない。

自分個人の価値観でそれを見たときどう感じるのか、そしてその時代の空気感。それを残してこそ個人サイトだと思っている。

自作ガジェット

もともと「作りたい」の気持ちよりも「こんなのが欲しい」からソフトウェア開発に手を出した。それは要するに存在しないものに対しての物欲が強かった結果。そしてその物欲がハードウェアにも向くことになって…

表示するものから
動くものまで

思想から作り方まで公開しているのは Web 上のオープンなものづくり文化に還元したいから。工具の使い方など含め先人たちがまとめてくれた情報なしにこれらは生まれていない。ぜひ読者の方々も記事のアイデアを参考にしながら自分に合ったガジェットを作ってみてくださいね。

作業環境

Mac を中心とした作業環境つくえのうえをときどき記録している。こういうのは時代を反映しているから後から振り返っても楽しいですね。

長いこと「広い余白こそ正義」路線だったのが、最近は前述の自作ガジェットによって作業環境も大きく変化している。

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いくら時代が変わってもコンピュータやインターネットにわくわくできる状況がいつまでも続いてくれることを願いながら運営しています。

古き良き価値観を大切にしつつも技術の持つ新しい可能性は追求していきたいですね。


  1. 英語を使うのが得意とまでは言っていない。でものちにソフトウェア開発するようになってからこれが重要だと気づいた。 ↩︎

  2. 昔は Mac App が内蔵してる .nib ファイルをダブルクリックすれば Interface Builder でそのまま開くことができた。 ↩︎

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