未来の Mac にこれがほしい:USB Type-C など
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昔は Mac を使っているといつも何か不満な点があったものだけど、2013 年に Retina ディスプレイの MacBook Pro 15" を買ってから(→ 2013.11.4(2012.11.3))ほとんど不満はなくなった。
反射しにくく見やすい Retina ディスプレイを搭載していて、CPU も GPU も十分な性能で、速くて静かな SSD、バッテリーは長持ち、普段の処理ではファンの音も聞こえず、15 インチのくせに片手でも持ち上げられる重量。内蔵のキーボードやトラックパッドも使いやすく、いまだに夢のようだ。SSD の容量には少し不満があるけれども。
このマシン(Retina ディスプレイの MacBook Pro 最初のモデル)が発表されてからしばらく経って Mac 全体も何度かアップデートされてきたけど、自分が「この Mac に乗り換えたい!」と思うほどの変更はされていない。にもかかわらず今は消費増税や円安によって高くなっているし、あのタイミングで手に入れておいてよかったと思う。
不満はなくなったけど、ここ数年に発表された新しい技術や規格の中に、いくつか「これは!」という気持ちになったものがあるのでまとめておく。
小型 AC アダプタ
初代 iBook についてきた使いにくい UFO 型の AC アダプタを長年使っていたので、そのあとに登場して現在まで続いている白い四角いアダプタのデザインには基本的に満足している。ケーブルを巻きつければ 1 つの塊を持ち運ぶだけで済むのが楽なのだ。
(でもケーブルが破れやすい欠陥は絶対に直してほしい!)
Mac 側のコネクタも、PowerBook のときは接触不良になって泣けたけど、MagSafe になってからは弱い力で確実に抜き差しできて楽だ。
あえて不満を挙げると、高すぎる値段と大きすぎるサイズ。MacBook Air に付属するものはワット数が小さくてサイズもかわいいものだけど、15 インチの MacBook Pro の 85 W のものになるとなかなか巨大で、抜き差しして持ち運ぶのを少し躊躇してしまう。
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値段はともかく、サイズに関しては希望が持てそうな発表があった。
開催中の CES 2014 より。マサチューセッツ工科大学からスピンオフしたスタートアップ企業 FINsix が、従来品の数分の一に小型化・軽量化したACアダプタ製品を発表しました。
MITで開発されたVHF (Very High Frequency) スイッチング技術により、65W出力の製品では他社の電源アダプタと比較して体積で1/4、重量で1/6と劇的な小型軽量化に成功したとしています。
記事に載っている写真を見ると確かに小さい! 重量も軽いらしいし、これなら MacBook Pro でも iPad と同じような感覚で AC アダプタを携帯できてしまう。これはぜひ Apple に採用していただきたい。
外付け Retina ディスプレイ
以前は Full HD の解像度で 23 インチの外付けディスプレイをメインディスプレイとして使ってきたけど(→ 2012.7.30(2012.7.30))、Retina ディスプレイの MacBook Pro を買ってからは見やすさが段違いなので、ビデオをフルスクリーンで見ながら作業するときだけつなぐサブディスプレイになってしまった。
それでもときどきこの 15 インチで 1440 x 900 の作業領域では狭く感じることもあるので、もう少し作業領域の広めな外付けディスプレイがほしいところ。
各社が 4K ディスプレイを出してパネルの値段も少しは下がっただろうし、そろそろ発表してもいいでしょう。
まあ出たとしてもこの MacBook Pro に搭載されている Thunderbolt、HDMI の規格は古いので 60 fps の高解像度ディスプレイに対応せず、たぶん使えないのだけれども。
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ちなみに 4K じゃないと嫌だとか、そういうこだわりはない。
HiDPI 表示ができて作業領域がそこそこ広いディスプレイがほしいのだ。
これまで使ってきたディスプレイの中で一番作業領域の大きさが快適だったのは、iMac Core Duo 20" の 1680 x 1050である。16:10 の縦横比が好きだし、広さ/大きさも絶妙。なので個人的には 17〜20 インチでその作業領域を HiDPI 表示できるものが出るとうれしい。
Type-C コネクタと USB 3.1
昔から USB の Type-A コネクタが嫌いだ。
でも多くの人が言うような面裏のわかりにくさが理由ではない。例外はあるらしいけど、自分の手元にあるケーブルはすべて USB ロゴを上に向けて挿せば正しい向きだ。(もちろんリバーシブルになればうれしいけれども。)そして挿してしまえばグラグラせずに安定するし、接触不良も起こらない。
では何が不満かというと、角が鋭いことである。
外側に硬くて直角な金属の角が 4 つもある。カバンに入れるとほかのものを傷つけそうだし、ケーブルを持ち上げたときにコネクタがブーンと飛んで Mac のアルミボディに当たると泣けてくる。ポートに挿すときにも少しずれると...
だから小さくてリバーシブルなだけではなく角も丸い Lightning の登場はうれしかったし、標準規格になってほしいぐらいだった。少し斜めから挿してもポートを傷めにくいし。
(純正の Lightning ケーブルが破れやすいのは端子のせいではなくたぶん Apple のケーブル設計が悪い。)
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Lightning の登場から数年経って、念願の新しい標準端子 Type-C が発表された。
リバーシブルで、角が丸い。USB 3.1 の新機能にも対応できる。しかも小さいから周辺機器側でも採用可能。完璧じゃないか!これは普及してほしい!
...もう Lightning なんていらない。iPhone 6 が Lightning のままで残念だった。
それどころか Apple が USB ポートをすべてこれに変更した MacBook Air を出して普及に勢いをつけてほしいと思う。
互換性?これだけのメリットがあれば USB ケーブルぐらいすべて買い換えますよ。もともと USB ポートを 1 つしか搭載しなかった(しかもフタを閉じればポートの存在が消える!)実験的な機種だからそれぐらいしてもおかしくない。そう思っていたらそんな噂も聞こえてきた...
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さらに、Type-C の発表から数ヶ月後、USB 3.1 で Type-C コネクタのケーブルであれば DisplayPort の信号も流せるという "DisplayPort Alternate Mode" の発表があった。
自分はディスプレイ接続のためにメーカーの異なる mini DisplayPort のケーブルとアダプタを使ってきたけど、普通に使っていてどちらも接触不良になってしまったので、mini DisplayPort とさらに端子形状の同じ Thunderbolt はどうも信用できない。それに PC に何種類も端子はいらないと思うので、うれしい発表。
こうなると、次に Apple が発表するディスプレイは Thunderbolt ではなく USB 3.1 Type-C の接続になるかも。USB 3.1 の新機能でディスプレイから Mac に給電出来るようにもなるし、いつでもケーブル減らしたい Apple ならやっても不思議ではない。
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まとめると、Apple に出してほしいのは
- 新しい MacBook
- USB ポートはすべて Type-C
- 小型で USB Type-C 接続の AC アダプタが付属
- USB Retina Display
- Late 2012 以降の iMac と同じ、低反射で薄いデザイン
- USB 3.1 Type-C のケーブル 1 本で接続、Mac に給電もできる
USB 接続になった AC アダプタには、Mac 本体に行く USB ポートとは別に周辺機器をつなぐポートが 1 つあると便利だろうなと妄想。ハブをつないでおけば、Mac にケーブル 1 本つなぐだけで電源供給&机の上にある周辺機器が使える。Thunderbolt Dock より便利!
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